ネオレストのバルブユニットの水漏れ箇所の確認

先日、TOTO製のネオレストSD1(TCF-9562)の水抜き栓辺りから水漏れを発見し、バルブユニット(VU)を交換したら水漏れは止まりました。

(前回投稿の”ウォシュレットのトイレ水漏れ”も併せて参照ください)

 

そして問題の水漏れVUは、どの辺から漏れているのか水圧を加え確認してみました。

市販のホース口を温めてから入水口に無理くり挿入し、水圧で抜けないように針金を巻き付けます。

 

 

水道蛇口に繋げ、徐々に水圧を加えて行きます。

出水口は電磁弁で止水されているため加圧しても水は噴き出すことはありませんが、この時点ではエア抜きが出来ていません。

 

 

加圧し数分後、VUの底部から水滴状に水漏れ箇所が現れてきました。

 

 

暫く、加圧状態を放置し部品同士の繋ぎ目を観察すると、漏れの程度は小さいものの別な所も滲んできました。

 

 

改めて前回の確認ではエア抜きが出来なかったので後日、電磁弁にDC12V、約0.15Aを印加し動作を確認し、エア抜きと暫く水圧を掛けたまま放置しました。

(出水口にはエア抜きと共に水が出るのでチューブを装着)

 

 

前回と同じ場所から漏れを確認。

 

 

前回の確認の時は現れなかった別な所も滲みが確認できました。

エア抜きで十分にVU内の水が行き渡ったのかも知れない。

いずれにしても白いVU本体とグレー色の部品の繋ぎ目ということになります。

(他繋ぎ目部分は漏れ無し)

 

 

次回はVUを分解してみたいと思います。

ウォシュレットのトイレ水漏れ

TOTO製のネオレストSD1(TCF9562)を設置してから約13年経過し、水漏れしているに気づく。

何気なくトイレマットの横(向かって便器左側)を触ったら濡れていため最初は子供のオシッコだと思ったが、マットを捲ると床や止水栓回りも濡れて床を拭いても濡れシミが残ってしまった。

(数日間はシミが残ったままと諦めていたら、1ヵ月程放置していたら自然に乾燥し今は元に戻っています)

 

同等型を設置し10年以上経つトイレは、漏れて無くともバケツ等を横に設置していた方がいいかも知れません。

f:id:bubobupapachi:20220310153136j:plain

 

漏れ箇所を見渡してみると、トイレ横の水抜き栓辺りのカバーからポタ・・、ポタ・・と。

3L入るバケツを置いていたら1週間位で一杯になる位の漏れの状況で、どうするか考えていたら3,4カ月経ってしまっての挙句に自己修理してみた。(以下、自己責任です)

 

漏水の確認後は、漏水が変な所に伝って行かないようにキッチンペーパーを付け、道案内しておきました。

グレーのレバーはウォシュレットの温水を作る熱交換器ユニット内の水抜き栓のようです。

(排水は機器内部を伝ってウォシュレットノズル辺りから排出されるようです)

 

水抜き栓をダメ元で、漏れているかもと水抜き栓のOリングにシリコーングリースを塗布してみましたが止まることはありませんでした。

(ヘタったOリングにグリースを塗った位では水圧に負けて漏水は改善しませんが)

 

そして修理時間は、バルブユニットの部品交換に加え、汚れているウォシュレットノズル回りの掃除を含め3~3.5時間要しました。そして交換後3週間経ちますが漏水は止まっています。

f:id:bubobupapachi:20220310153428j:plain

 

 

水漏れ箇所をネットで調べると、バブルユニット(VU)という部品から漏れてるというもの。

早速、VUを取り扱いがある水栓回り専門のネット店舗に型番照会するも直接、TOTOに確認してくれという冷たさ。

そもそも10年以上経つトイレの部品型番を照会しても教えてくれるハズもなく、新しいトイレの買い替えを促されるだけ、当然修理依頼しても補修部品の供給を終了していると断られると分かっていたのでTOTOに問い合わせするハズもなく。

(このネオレストSD1は2005/2頃に発売)

調べた挙句にダメ元でVU(TCH785N)を手配し(約8000円)、取付けてみて適合品でした。

f:id:bubobupapachi:20220310153616j:plain

 

 

以下、交換の作業手順です。

1、大元の止水栓を止め、電源コンセントを抜きます。      

f:id:bubobupapachi:20220310153709j:plain

 

 

2、ウォシュレット側の止水栓を止めます。

  ウォシュレット側を止水しないと、大元の止水栓を止めただけでは水洗側の残圧が         逆流し、外そうとしているVUの入水口から噴き出します。

 (時間を掛けて水抜き栓から水を抜き切れば大丈夫と思いますが)

f:id:bubobupapachi:20220310153801j:plain

 

3、キャップを取り外し、水抜き栓を緩めてバケツ等で水を受け止めます。

  水が出て来なくなったら、ここからVU交換作業です。

  (排水時は水しぶき等で近くにあるコンセントが濡れないように養生した方が良い         でしょう)

f:id:bubobupapachi:20220310153853j:plain

 

 

4、水抜き栓部分のカバーを取り外します。

  漏れは赤丸部分の奥から流れ出ているようです。

    (ここの段階では単に水抜き栓自身からの漏れの可能性も残っていますが)

f:id:bubobupapachi:20220310153941j:plain

 

 

5、ウォシュレット横の丸い化粧キャップはマイナスドライバーが入る溝がありますの         で、ドライバーを突っ込んでこじって外し、ネジも外します。

       尚、ネジの長さは便座側が長く、奥は短いので組付け時に注意です。

f:id:bubobupapachi:20220310154033j:plain

 

 

6、ネジで固定されている以外にも便座側のー部にフックで引っ掛かっているので、

       カバー部分の引っ掛かりを外すし、上に持ち上げると便座毎カバーを取り外しでき           ます。(今回は事前に便座を取り外しての作業はしていません)

 

   そしてカバーを開けた瞬間、ドブのような臭いが・・・。 

     まあ、10年越しのウォシュレットノズル回りの汚れの臭いでしょう。

     カルキ成分が析出し、毛細管現象で更に水が行き渡り易くなりカビなどが繁殖し、

     チ リと積もった汚れは削り落とさないと取れない状態です。

f:id:bubobupapachi:20220310154411j:plain

f:id:bubobupapachi:20220310154442j:plain

 

 

7、VUの入水口の下に雑巾等を置き外します。

  針金状のバネを横にスライドさせ、クリップもスライド(写真では下側)させて外         します。

  入水管にあるOリングは新品VUに付属されているOリング(サイズ外径φ12.5、線           形φ1.9、材質はNBRかEPDMと思われる)に交換します。

    (私はOリングにシリコーングリースを塗っておきました)

f:id:bubobupapachi:20220310154605j:plain

 

 

8、VUから熱交換器ユニットへ行く出水口に嵌っている黒いホース上にあるホースバ           ンドをラジオペンチ等で挟んでバンドをホース側へ移動させて、爪先で押し下げる            とそんなにも固くもなく抜けます。

f:id:bubobupapachi:20220310154733j:plain

 

 

9、VUに接続されている電子部品の端子をラジオペンチ等で引き抜きます。

  元に戻す際に端子の接続先を間違わないように要注意です。

  VUに付いているこの電子部品はトライアック部品で温水ヒーターの制御で発熱す

       る 熱を水冷で兼ねているようです。

f:id:bubobupapachi:20220310154900j:plain

 

 

10、VUを固定しているネジを外して行きます。(VU自身は3カ所のネジで固定)

   VUの入水管真下のネジを外します。そして水抜き栓横にある白い部品(黒いホ

           ー スから漏水した場合に受け止めて排水するための部品と思われる)と共締め

          されているネジを外します。(白い部品はポロっと取れます)

 

       *白い部品を元に戻すときに一部を黒い部品(漏水をウォシュレットノズル側に

           排水するための部品)に嵌めるようにすること。 ズレて(外れて)取付ける

           と漏水した場合に電子部品の端子部分に垂れ落ちるので要注意です。

 

   黒いケース(中に制御ユニットの一部の基板あり)の下にネジが隠れているた                 め一旦外し、黒い部品も共締めされているので外します。

         (これだけでは黒い部品は取れない)

f:id:bubobupapachi:20220310155124j:plain

 

 

11、VUに付いている2本のケーブルのコネクタをラジオペンチ等でロックを解除し

           ながら引き抜きます。

   基板は水回りだけに漏電や腐食防止のため樹脂封印されているため基板修理は

           難しいでしょう。

f:id:bubobupapachi:20220310155236j:plain

 

 

12、VUの一部は熱交換器ユニットの下側に位置していますので若干、VUを少し持ち

         上げて水抜き栓側(写真では手前側)にずらすように取り外します。

  (何処かに引っ掛かるような感じがありますが、ゴソゴソ作業していると取れ

   ます)

   VUを取り外し後は、当然底面は濡れていました。

   設計的に今回のようにVUから漏水した場合は、写真の上側に向かってウォシュ

        レットノズル辺りから排水されてもいいハズだが、水抜き栓側から漏れ出るとい

        う変な設計のようだ。

f:id:bubobupapachi:20220310155409j:plain

 

 

13、VUを取り外した後は漏水を拭き取り、新しいVUを取り付けて行きます。

   ウォシュレット横にあるぶらぶらしているスイッチは、スイッチ本体のベロを

           ウォシュレット本体部分に差し込んで固定する。

f:id:bubobupapachi:20220310155505j:plain

 

 

14、VU交換したら元栓を開き、漏水の有無を確認後に逆の手順で組立てて終了です。

 

 

 

取外したVUですが、外観的には、電子部品のヒートシンクの一部に錆が発生していました。

尚、電子部品側のヒートシンクは鉄製で、VU側はステンレス製であるため錆は電子部品側と分かる。 

    

一見、ここ(錆の部分)から漏れているように思われるが、電子部品の上側にも錆水が垂れ流れただろう跡が残っていました。

しかし、この錆水の跡の上側には錆が発生するころが無く、最も近い部品の電磁弁(鉄製)がありますが、電磁弁回りに腐食している形跡がありません。

(UVに使われているネジなどはステンレス製)

f:id:bubobupapachi:20220310155644j:plain

 

 

交換後に翌々、考えていたら錆水の跡の発生源はVUでなく、位置的にも熱交換器ユニットのホース繋ぎ目から漏れ、ホースバンドの一部が腐食し漏水が垂れ落ちた可能性も考えられる。

 

VU交換後は漏水が止まっていることから今回の漏水はVUと分かるが、熱交換器ユニットのホースにはVUにある電磁弁で止水されているため、常時水圧が掛かっている訳でなくトイレ使用時(ウォシュレット動作時)に流水し、その時に漏れているかも知れない。

そのため使用頻度が多いと漏れ出てくる可能性があり今後、ここも修理箇所かも知れません。

f:id:bubobupapachi:20220310155740j:plain

今後、今回の主要因だったVUに水圧を掛け、漏れ箇所を特定してみようと思ってます。

 

 

余談ですが、水抜き栓部分のカバーの材質は残念ながらABS特有の黄変をしています。

黄変を除去する方法で知られている過酸化水素と紫外線がありますが、これも時間の経過と共に元に戻ってしまうため、市販の白スプレーで塗装してみました。

(違和感は若干ありますが以前よりマシかなと思います)

そもそも何故、便座等と同じ材料で成型しないのだろうかと思う。

f:id:bubobupapachi:20220310155905j:plain

 

 

参考までに、設置当初のネオレストを見て、便器内の水を流すと”ゴー”という音は、吸い込まれるように聞こえることからバキュームなのかと思っていたが、今回を機に調べてみたらバキュームでなく便器底部分に噴射ノズルがあり排出時に水圧でサイホン現象を起こし汚物と水を一気に押し出し流しているようです。

f:id:bubobupapachi:20220310155941j:plain

 

トイレの小便器用バッテリー改造

もう古いTOTO製の赤外線センサー式の小便器(TEA95LD又はTEA96LD)の専用バッテリー(TH559ED)は、もうネットでも購入できなくなってしまったので自身の忘備録として。(購入できていた時は7500円位だったかな)

 

バッテリーが無いと赤外線センサーは動作しませんので、バッテリーを改造し延命することにしました。(以下、自己責任です)

f:id:bubobupapachi:20211228130633j:plain

 

 

まず、ヘタったバッテリーパックの電圧を測定すると下記の通りです。

使用頻度と思われますが、③-④間にあるバッテリー1本だけが著しく放電しています。

(+) (-)  ヘタったバッテリー     正常のバッテリー

①-③間    7.33V           7.35V 

②-③間    3.67V           3.6V

③-④間    0.1V            3.67V 

①-②間    3.64V           3.73V

①-④間    7.22V           11.03V

②-④間    3.57V           7.29V 

f:id:bubobupapachi:20211228130740j:plain

 

 

バッテリーのケースは接着されていますので、容易に分解することは出来ませんのでバッテリーケースの繋ぎ目部分を工具使って破壊し開封していきます。

ケーブルが出ている部分(基板側)の内部は、樹脂封印剤で強く密着している場合がありますので除去は難しい場合もありますが、ケースの残骸が一部多少残っていても問題ありません。(見た目は良くありませんが)

 

分解すると内部のバッテリーは単3サイズで東芝製の塩化チオニルリチウム電池(ER6V、3.6V 2000mAh)、4本が使用されていました。(充電不可)

f:id:bubobupapachi:20211228130832j:plain

 

 

このバッテリーの電極は電池タブ(溶接)で直接に基板にハンダ付けされ、ハンダ面が樹脂で封印されていますので容易にバッテリーを取外しが出来ません。

(封印剤を除去できれば、これに越したことありませんが基板が薄く割れ易いことやパターンが剝がれる可能性もあります)

 

そのため基板とバッテリー間の隙間に刃先の小さいニッパー又は、小型リューターでタブをできるだけ残すように切断します。

切り離す時に基板側に電極(+、-)のタブを1~2mm程度残して置く必要があります。

後でハンダするときに利用しますので、バッテリーをクネクネと揺らしていると金属疲労で電池タブが基板根元で破断してしまうとハンダが難しくなりますので要注意です。

(ハンドフリーのパターン図は基板の部品側から見た場合になります)

f:id:bubobupapachi:20211228130917j:plain

 

 

市販の単三電池BOX(リード線付)1個を個々にハンダ付けし4個を繋げます。

f:id:bubobupapachi:20211228130954j:plain

 

 

各電池BOXは接着剤でお互いに固定しまとめます。

そして単3形の塩化チオニルリチウム電池(3.6V、1500円/本くらい)をセットします。

 

*1本は放電し使えませんが、残り3本は使えるので再利用します。

*新たに購入した電池は、+電極の凸部が短いようで電池BOXの電極に触れていなく浮      いた状態が見受けられますので、銅箔テープ等でスペーサーを履かせ導通させる必要があります。 (古い電池はタブの残骸が残って長いのでそのまま使用して問題ない)

f:id:bubobupapachi:20211228131103j:plain

 

 

基板部分とバッテリー部分がブラブラしてしまいますので、分解したときのバッテリーケースの一部を加工して基板部分に被せて、粘着が強かった銅箔テープ(伸び難いテープ)を貼り固定しました。

f:id:bubobupapachi:20211228131141j:plain

 

 

各端子間の電圧を測定し問題なければ完成です。

単3形の塩化チオニルリチウム電池は普通にネットでも購入できますし、また1本だけ放電しまった場合も交換もできるようになります。

f:id:bubobupapachi:20211228131211j:plain

 

 

参考まで基板から読み取った回路図です。

尚、ダイオードは電磁弁で生じる逆起電力を吸収し、バッテリー又は赤外線センサ側にダメージを抑えるためと思います。

f:id:bubobupapachi:20211228131239j:plain

 

トイレのピストンバルブのストレーナー形成

トイレの小便器の自動水栓を長期間使用しているとフラッシュバルブ(FB)内のピストンバルブ(PB)に使用されているプラスチック製のストレーナー部分が劣化し無くなってしまいます。

 

尚、このストレーナーの役割は、PBにある小さい貫通穴(小便器の部品交換を参照)を詰まらせない目的で、詰まると水が出っ放しとなる可能性が高くなります。

今や新しい部品供給も間々ならないのでDIYで消失してしまったストレーナーを形成してみることにしました。

(PBを購入できていた時は1500円位かな)

f:id:bubobupapachi:20211228123816j:plain

 

 

新たなストレーナー役は錆難いステンレス製のシート状の金網(メッシュ60、厚み0.25mm)をホームセンターで購入。

10mm×90mmに裁断しPBの消失したストレーナー部分に巻き付けます。

そして、輪ゴムで仮止めしておきます。

f:id:bubobupapachi:20211228123906j:plain

 

 

そして巻き付けた金網をどうやって固定するかですが、今回は車の廃バッテリー(12V、セルを回せるほどの残容量はあります)の電源を使ってスポット溶接することにしました。

 

今回は廃バッテリーに家庭用屋内配線用の単線ケーブル(600V,18A、5m)を接続し、金網越しにスポット溶接したい所(金網が重なった部分)に+、-を一瞬だけショートさせると火花が飛び金網同士が溶着します。

バッテリーの残容量次第では、スポット部分の金網に穴が開いてしまいますので、バッテリーを更に弱らせるかケーブルを長くするかは調整が必要でしょう。

(長くショート状態を続けるとケーブルに熱を持つので要注意)

 

火花(電流)の程度はバッテリーの残容量やケーブルの長さや太さ(内部抵抗)に依存しますが、因みに2Ωの抵抗器を入れるとスポット溶接できる程のエネルギーを得ることは出来ませんでした。

(最初は火花でビックリするので練習のつもりが良いでしょう)

f:id:bubobupapachi:20211228124059j:plain

 

 

尚、今回のスポット溶接の信頼性が無いので、細いステンレスワイヤーでふた巻き程度に巻いておきました。

このワイヤーがあってもFBの内壁に干渉しなければ問題ありません。

f:id:bubobupapachi:20211228124154j:plain

 

 

小便器の部品交換

TOTO製の埋込み式の人感センサー(感知フラッシュバルブTEA95LDまたはTEA96LDのどちらか)付き小便器がありますが、今や古いので使われている方も少ないと思いますので自身の忘備録として。

今回、センサー反応で電磁弁はカチ、カチと反応しますが水が止まらないため修理してみました。    

f:id:bubobupapachi:20211228110846j:plain

 

今やTOTOの修理業者に依頼しても既に生産終了品で保守部品の供給もなく、作業を断られる始末。

まあ、機器自体が古いので仕方ありません。

精々、調整してうまく動作するか否かという程度の作業しかできないと聞いていたので今回、自分で交換修理することにしました。

*人感センサーの全面パネルは吸盤やガムテープを貼り手前に引けば取れます。

(パネルは磁石で付いているだけ)

f:id:bubobupapachi:20211228111039j:plain

 

フラッシュバルブ(FB)の蓋を開けるには、専用工具または市販の水栓用18mm以上の幅広のマイナスドライバーで回します。(普通のマイナスドライバーではFBの蓋のマイナス溝を痛めるかもしれません)

 

ネジが錆等で固着して硬いので、FBの蓋のネジ部に浸透性の高い潤滑剤を吹き付けて回します。(普通ネジ)

f:id:bubobupapachi:20211228111111j:plain

f:id:bubobupapachi:20211228111145j:plain

 

 

FBの中に入っているピストンバルブ(PB)はラジオペンチで掴み、引き抜けば簡単に抜けます。

取り出したPBを見ると、プラスチック製ストレーナー(網目)部分が完全に無くなっていました。

f:id:bubobupapachi:20211228111303j:plain

 

このストレーナーはPBにあるφ0.4~0.5mm位の小さい貫通穴を塞がないようにするためのストレーナーと思われる。

f:id:bubobupapachi:20211228111354j:plain

 

 

今回、水が止まらないのは異物が小さい貫通穴を塞いだためPBが定位置に戻らなくなったと推測します。

異物を取り除けば再び使用できると思いますが、どのタイミングで詰まりまた水が止まらなくなる可能性があると思います。

 

新しいPB(TH765を2000円弱)をネットで取り寄せ、FB内を綺麗にして、PBの各ゴムパッキン部分にシリコングリスを塗布して、スプリングと一緒に挿入し、FBの蓋のOリングにも同様にシリコングリスを塗布し締め込み元に戻しました。

 

交換後は正常に動作してくれるようになりました。

もう暫く使えそうです。(交換後は暫く放置し水漏れの有無を要確認)

 

尚、TEA95、96の代替え機(TOTO製TEA61)もあるようですが7、8万円位するし、この代替え機も生産終了品なので保守も時間の問題です。

 

 

動作原理(参考まで)

1,PBの断面図

f:id:bubobupapachi:20211228111243j:plain

 

2,FB内のPBの待機状態

待機状態は通常、電磁弁は閉じられた状態でFB内は水で満たされ、水圧とスプリングでPBは図で左側に押し付けられた状態で小便器側に水が流れません。

f:id:bubobupapachi:20211228111543j:plain

 

 

3,小便器への給水開始時

人感センサーが反応し、電磁弁が開くとゴムパッキンBの部分を境にA室よりB室の水圧が下がり、A室の水圧でPBが図の右側に押され、ゴムパッキンA部が開き小便器に給水が始まります。

f:id:bubobupapachi:20211228111612j:plain

 

4,小便器への給水終了時

給水終了は電磁弁が閉まり、小さい貫通穴からA室とB室の水圧が均等になると、A,B室の水圧とスプリングの力でPBが図の左側に押し付けられ小便器への給水が停止される。

f:id:bubobupapachi:20211228111636j:plain

 

 

小さい貫通穴が異物等で塞がるとA室の水圧がスプリング力よりも勝るためPBは図の右側に寄ったままとなり小便器への止水がされない。

 

古いPBを再利用する場合は、貫通穴を掃除してあげると再利用は可能と思いますが、ゴムパッキンBが劣化して水が行き来している状態では掃除してもダメでしょう。

また、ゴムパッキンBが良くともゴムパッキンAが劣化していれば漏水するでしょう。

f:id:bubobupapachi:20211228111802j:plain

 

 

 

スチームアイロンの修理

アイリスオーヤマ製のスチームアイロン(18年製のIRN-21C)が使用中に突然、通電ランプも点かなく、再加熱しないようになりました。

故障してしまったようなのでダメ元で修理してみました。(修理は自己責任です)

f:id:bubobupapachi:20211110160219j:plain

 

 

通電しなくなった原因は、恐らく温度ヒューズの溶断だろうと想像はしていた。

早速、分解し使用している温度ヒューズを確認し交換してみることにしました。

分解はスチームボタン下にネジが隠されていますので、ボタンは嵌め殺し構造のようになっていますのでボタンを真横から押し変形させてから上に持ち上げると外れ易いです。

アイロン先端のネジはシリコンゴムで蓋をされているのでラジオペンチ等で摘まんで引き抜く。

そして3カ所のネジを外すと、アイロンの白い部分の部品が取れます。

f:id:bubobupapachi:20211110160256j:plain

 

 

更に3カ所のネジを外すと更にグレー部分の部品が取れます。

f:id:bubobupapachi:20211110160309j:plain

 

更に3カ所のネジを外し、黒い摘まみ部分を引き抜くとヒーターのコントロール部が見えます。

f:id:bubobupapachi:20211110160323j:plain

 

白いガラス繊維のチューブをずらすと温度ヒューズが現れます。

温度ヒューズをテスターで導通を確認してみたら、予想通り溶断(断線)していました。

f:id:bubobupapachi:20211110160335j:plain

 

温度ヒューズに記述されていたのはEMERSON製のMICROTEMP、ZFCBLW、G4A00、229Cというもの。

メーカーHPで調べると恐らく229Cというのが、229℃の公称動作温度と思われる。

(仕様はTf229℃、Th200℃、Tm450℃、(10A、250V))

試しに溶断した温度ヒューズのリード線間を短絡させ、アイロンの電源を入れると通電しヒーターが熱せられることからも温度ヒューズが原因と分かる。

f:id:bubobupapachi:20211110160345j:plain

 

内部にホコリが積もっていますが、接点部分を見ているとON/OFF時に青白い火花が飛びますし、周りにはシリコーン系が使われているので、念のために電気接点部分を軽くヤスリで削っておきます。

f:id:bubobupapachi:20211110160355j:plain

 

ホームセンターで購入した温度ヒューズを300円弱で購入。

元々は229℃なのですが入手困難なので226℃という近いものを選びました。

f:id:bubobupapachi:20211110160404j:plain

 

溶断した温度ヒューズを撤去し新しい温度ヒューズを取付け。

ちなみにハンダ付けはダメなのでカシメます。

f:id:bubobupapachi:20211110160413j:plain

 

ガラス繊維チューブを温度ヒューズに被せ、ヒーター部に固定します。

f:id:bubobupapachi:20211110160424j:plain

 

 

交換後は”高”の設定で、暫く通電し異臭や発煙、温度ヒューズの再溶断がないことを確認し、元通りに戻し修理は終了です。

温度測定ができればベストですが、ワットメーターで消費電力値を測定したところ1170W~1190W(仕様上は1200W)からも大丈夫かなと思います。

組立てて修理終了です。

 

注意

本来は温度ヒューズが溶断させる原因を突き止めないと同じようにヒューズが切れる可能性があります。

単に温度ヒューズの経年劣化で動作温度が低下して溶断したのか、またはバイメタルサーモスタットの経年劣化や熱による劣化、錆び、電気接点の劣化等でより長く通電させ温度上昇を招いた可能性もあります。

ちなみにこのバイメタルは密閉型でなく解放型なのでホコリやシリコーン等の影響を受けやすい構造でした。

今回、30分間以上消費電力をモニタリングし製品仕様の1200W以下で通電をON/OFF(実測値で1170W~1190W)を繰り返して動作していることから温度ヒューズの経年劣化と判断しました。

何か焼けるような臭いもありません。(アイロンの加熱時の独特な臭いはします)

アイロン設定で、高で不安なら中あたりで使用し様子をみるのもいいと思いますし、とにかく通電中は目を離さないことが大事です。

100円均一の自転車用の傘ホルダーを改造してみた

天気予報で雨が降りそうな日に自転車移動する際、出先に傘を持って行くのが普通ですが長い傘の場合に自転車にどうやって安全に自転車に傘を載せられるかと。

 

そのとき100円均一に傘ホルダーという良さそうな商品があり、自転車に取付けてみるが・・

 

残念ながら全ての自転車に使えるという訳でもなく今回、傘が載せられないで使えるように改造してみました。

f:id:bubobupapachi:20210115171343j:plain

 

 

これ、残念なのは自転車のフロントフォーク(FF)の形状と傘受けの止め具部分の形状(ほぼ丸形状に近い)が違うため止めようにも隙間が大きく発生する。

 

写真はスポーツ自転車ですが、ママチャリや他自転車も同様に合わないという残念な設計。

f:id:bubobupapachi:20210115171400j:plain

 

今回、子供が乗っているスポーツ自転車(27インチ)では傘ホルダーという商品を取付けるとFFの中心軸(傘受けの取付軸)と傘リングの中心部が10cm程ズレるので傘をうまく装着することが困難(ママチャリ等は取付位置が合いました)でしたので、取付けられるように傘受けを改造することにしました。

f:id:bubobupapachi:20210115171420j:plain

 

予め部品を準備

自転車のFF部分に取り付ける部品は、市販品のホースバンドを利用しました。

(バンド幅12mm、φ16~φ25mm程度で200円程度)

f:id:bubobupapachi:20210115171436j:plain

 

ホースバンドと傘受けを繋げる軸部分は低頭小ねじ(M4×16)を1本とナット2個をホームセンターで購入しました。

普通の丸小ねじを利用するとネジ頭が大きいので傘との干渉が増えるので、なるべくネジ頭が低い方が良いでしょう。

f:id:bubobupapachi:20210115171457j:plain

 

部品の加工

FFの形状に合わない傘受けの取付部分は邪魔なので切断します。材質はナイロンのようです。

取付け部の台座部分は、傘受けの補強の意味でも残しておきます。

f:id:bubobupapachi:20210115171550j:plain

 

傘受けの台座側にφ4mm以上の穴をドリルで開けます。

また、反対側は使用するドライバーを通すための穴となりますので、ドライバーに合わせて適当の穴を開けます。

f:id:bubobupapachi:20210115171605j:plain

 

ホースバンドに穴を開けますが、バンド自体ステンレス製のためドリルだと刃が逃げたり溝に刃が噛んだりと中心部に穴を開けられないのでリューターで削り広げました。

 

尚、穴を開ける位置は自転車のFFにホースバンドを仮止めし、傘を使って実際の固定位置を確認し決めてください。

(自転車に取り付けの際、ホースバンドのネジ頭部分が車輪と干渉しないように要注意)

f:id:bubobupapachi:20210115171833j:plain

 

組立て

ネジ頭側にワッシャーを入れ、傘受けに通しナットで締めてホースバンドを通し更に、ナットで締め付けます。(ホースバンドはナット同士で共締めします)

最後のナットには緩み防止剤を塗布するのも良いでしょう。

f:id:bubobupapachi:20210115171854j:plain

 

 

取付け

自転車のFFに傷防止のためにビニルテープを巻き付けておきます。

 

傘の長さ次第ですが、自転車ライトを固定するフレームの上に固定すると、緩んだ場合でも下にずり下がることがないと思います。

f:id:bubobupapachi:20210115171909j:plain

 

本来(改造前)、FFの中心軸は傘受けの軸と同じですが、改造したことで傘の軸とFFの軸が数度の軸ズレしているのが分かります。

f:id:bubobupapachi:20210115171928j:plain

 

写真では、傘受けは左右に動くことによって、傘を脱着するときも傘リングにぶつかることなく出し入れが更に便利になりました。

f:id:bubobupapachi:20210115171940j:plain